地方都市にある小さなカフェは魅力的だ。裏路地にあってもつい足を運んでみたくなる。僕は居場所がなく転々としていた。
「ありがとうございましたー＾＾」
僕が３次元で笑顔をもらえるのは喫茶店で軽食を食べたあとくらいだ。だから定期的に少ない財布と相談しながら、通っていた。
僕としては最高に仲の良かった喫茶店だが、どうにも嫌われていたようである。
ゴールデンウィークは控えていたが、それがよくなかったのかもしれない。完全に心が離れていて、めちゃくちゃ冷たかった。気のせいかもと思ったが何度も冷たくされたのでもう来るなということだろう。僕より20歳以上年上の店長がやっている喫茶店である。人格者だと思っていたが、状況が変われば人も変わる。
それが今日鈍感な僕が気がついてようやくわかった。死にたかった。
独身の貧乏が通っているのはやはりよくないのか。安いものばかり頼むから嫌われたのか。トーク技術が足りないのか？ アスペだからか？
5年以上通っていた喫茶店に嫌われるってどういうことだよ。どういうことなんだよ。アスペってことか。アスペってもう呪いだろ。
僕はもう仲良くなるのが本当に下手である。
人との距離感がわからない。通っていれば自然と仲良くなると思い込んでいたが、僕は嫌われてしまったようである。
いや、嫌われているのに気が付かずに通い続けて、いくらなんでも気がつかせるようにあからさまな態度を取ったのだろう。
そもそも僕は女性に嫌われることも非常に多いが、男性に嫌われることも多い。つまり人間に嫌われることが多いのだ。なぜ嫌われるのかはよくわからない。
就活だって、エージェントとか言われる人にブチギレられるし（僕は悪気はないが、数日後に失礼だったと気が付く）、人と親しくなったことがない。もちろん彼女いない歴年齢である（親しい人いないと言いながら彼女がいる奴がいるので書く）。
人に好かれたことがない。初見でめちゃくちゃ舐められる。歩いているだけで幅寄せクラクションとかエンジン空ぶかしされたりとかされる。「弱そうな奴見つけた！ いじめてやれ！」の精神がまったく理解できない。理解できないから対策のしようがない。強そうなやつになればいいのか？ また筋トレか。
しかし日本全体ではなく、地方都市が冷たいだけだと信じたい。
にしても僕は嫌われる選手権があったら優勝しているだろう。外に出ると本当に嫌なことがたくさんある。毎日毎日家にこもっていたら気が滅入るが、外に出ると人的な出来事で気が滅入る。うつ病耐性だけはできたからうつ病にはならないが、どう生きればいいのか本当にわからない。
貢献していたと思っていた喫茶店も嫌われていたようで今日は本当に落ち込んでいる。そういえば最近新規の顧客が増えたが、皆充実した笑顔である。僕のような中年フリーターは縁起が悪いから来ないで欲しいのだろう。
そういうことか。
新年度に入って、幸せな大学生や正社員が来るようになって、僕は不要になったのだ。あー。。。そっか。。。
