田舎暮らしのスィンカ

晴れの日は自然と戯れ雨の日は堂々と引きこもり

新生活を始められなかった僕たち

新生活、始めましたか?

僕は始めてません。だって就活、面接で全て落ちたから。

そういう人はたくんさんいるのかな。

深夜。アルバイトの帰り道、この時期の歓送迎会の喧騒が辛すぎる。僕は一人。彼らはたくさん。まだ高校生のような顔をしている若い子たちが楽しそうに大声でおしゃべりしている。コロナ禍の街の夜の風景。政府の緊急事態宣言がなければそれでいいのだろう。

律儀にコロナ対策ばっちりしている僕は、フリーター。

コロナ対策したふりをしている彼らは、正社員。

ああ彼らは新生活を始めることができたのだ。僕がまた手に入らなかった新生活。

僕は、彼らより20歳近く年上なのに低賃金のアルバイトで苦しんでいる。彼らは新生活を楽しんでいる。

眩しい若い集団。

彼らは就職率がものすごくいい。偏差値に関わらず、ものすごくいい。公務員の採用倍率も僕らの頃より10倍近くある。

不思議と、地方で歩く人たちには僕らの世代はほとんどいない。東京に行っているのだろうか。東京に行けば仕事があるのだろうか。それとも引きこもっているのだろうか。

近所には意外とニートが多いという。年齢的にニートではなくなったが、フリーターなんて本当に社会的評価は低い。ある意味総合職のようになんでもさせられるのに低賃金。人が働きたくない時間帯に働く。

もちろん、彼女いない歴年齢。

 

地方社会は、高学歴を否定することで、自分達が優秀になったと勘違いしているし、低学歴に優しくする(採用する)ことで自分が優秀だと勘違いしている。

いや、高学歴って逆に就活に不利やん。看護師の資格とってたら一生ものなのに、高学歴はほんの数年っておかしくない? だから日本の力が伸びないのだろう。

学生時代、無能な僕は何もかも捨てて、勉強に集中した。30代になってその努力は空中に霧散して、何もかもなくなった。誰も認めてくれないし、就職にも役に立たない。でも何をやっても社会が認めてくれない。孤独に戦っていても絵にもならない。頭いいなら○○やれよって言われるけど、頭は良くないんだよ。定期収入ないから、焦って勉強できないの。実家も太くないから、アルバイトで家賃と食費払って終わり。

 

コロナで大量に空き店舗出てざまあ、と笑いたかったが、補助金で生き残ってやがって本当に世の中クソだなと思った。俺らの就職活動費用も出してくれよ。

新年度。新生活始めたかったな。また孤独に低収入で一年を過ごすのだろうか。死にたい