田舎暮らしのスィンカ

晴れの日は自然と戯れ雨の日は堂々と引きこもり

地方に生まれたらまず脱獄を考えろ

僕は脱獄することにした。

生まれ故郷という監獄から抜け出すのだ。生まれ故郷でどうにか馴染もうと都会から帰ってきて10年以上努力したが、無理だった。誰にも受け入れられず、アルバイトして搾取されただけ。労働基準法? そんなものが地方に適用されるとでも? もし訴えてでもしてみろ。実家を燃やされかねない。地方では原因不明の出火が多い。放火だろうなと思われるが、調べる人がいないから正確なことはわからない。調べていたら自分の家も燃やされるだろう。燃やされるのは本当に恐ろしい。本当に年老いた親も家族も何もかもなくなるからだ。

もしくは変死・行方不明になるか、である。日本の行方不明は非常に多い。年間8万人もいる。日本が安全な国? 外国人には手を出さないから、そうなのかもしれないが。

 

ただわかっていることは、おとなしく収監されているふりをして、誰にも気が付かれないように用意周到に準備をして、どこかへ逃げ出すことがベストであるということだ。脱獄である。地方に生まれた時点で(実家が太くない限り)収監されているようなものである。どこか遠くへ脱獄せねばならない。

三十も後半になってようやく気がついた。近所の人に冷たくされてようやく気がついた。牧歌的な田舎の優しさなんて余裕のなくなった田舎には存在しない。コロナで表面化した地方の凶暴性は筆舌に尽くし難い。

もちろん、地方公務員、つまり看守になる選択肢もありである。ただ現在は看守の息子が看守になっている現状であり、コネクション就職になっている。そして僕らASDが苦手なコミュ力地獄である。無理である。

新卒脱獄を逃したら、一気に難化する

最初のチャンスは大学進学である。新卒カードで脱獄する。

しかしそれを逃したら、ほとんどの場合、チャンスはない。もちろんこれは社会作りの失敗である。

僕の住む街だけかもしれないが、地方都市の経済は虫の息である。細い観光業で盛り上げようとしていた地域は特にそうだろう。インバウンドなど横文字使って観光業で収益増加でやっていこう作戦は間違っていたのだ。コロナがそれを(とどめをさす形で)教えてくれた形になった。

何でもいいから産業を育てなければなからなったのだ。今となっては遅くなってしまった地域は多いだろう。観光業は経済対策としては楽であるし貢献しているような気分になる。しかしそれは地獄への片道切符である。不景気に弱いし、将来性の収益の伸び率が低い。

 

マイルドヤンキーの支配する地方都市

地方都市はヒャッハーの世界が本当に来るかもしれない。治安がきな臭い。男でも夜のコンビニは出かけたくない。街づくりから何から失敗しているから。高卒の就職の面倒ばかり見る行政や企業。ひきこもる大卒。雇用の創出の方向が間違っていたのだ。

たとえば、現在の地方都市求人は、電気工事の求人が25万で、大卒事務が15万くらいに収束しつつある。何年も多く勉強して、10万円も差があるのが現実。電気工事やれよというけどこちとら手先が不器用なんじゃ。察しろや。

結果としてマイルドヤンキーが幅を利かせて、大卒が肩身が狭い。公的な職に就くのもいいかもしれないが、地方に行けば行くほど年齢制限が厳しい。コロナもあって、本当に外出したくない。お金もないし。

マイルドヤンキーのいる地方都市で小さく起業は危険

起業したら周りからの妬みや嫉妬と嫌がらせ、洗礼で気がおかしくなる。飲食店は別だ。食べ物は味が良ければ本当に愛される。羨ましいほどに売れている飲食店も確かにある。だが天然の愛嬌がいる。

それにマイルドヤンキー(団塊の世代〜若者)が多い。ヤンキー漫画でさらに増えた。地方市民のアイデンティティは本当に薄っぺらだ。マイルドヤンキーは自分が自分の街の主だと思っているので、新しい店には必ず洗礼に行く。洗礼をクリアし続けなければ、営業は成り立たない。彼らはその行為を、正義だと思っている。

地方は監獄だから脱獄しよう

もはや通常の方法での人生復帰は絶望的である。それでも希望をもって行動することが大事なのは知っている。そう、脱獄だ。自分の生まれた故郷は監獄だったのだ。いくら行動しても搾取されるだけだ。脱獄せねばならぬ。もう三十も後半でまともな職歴もないが、希望だけは捨ててはならない。

 

しかしどこに脱獄しようか。