田舎暮らしのスィンカ

晴れの日は自然と戯れ雨の日は堂々と引きこもり

ブラック環境で必死に頑張っている人こそブラック環境を維持している

田舎のブラック企業はなぜなくならないのか? それはブラック企業で働いている人が絶えないからである。働く人がいなくなればブラック企業はいなくなるのだ。これはよく言われることだ。でもね、ブラック企業で働いていると、精神をすり減らして就活どころじゃなくなる。まともな思考ができないから、まともな書類も書けない。面接もボロが出る。最初に入った企業がブラック企業だと、ブラック企業であることも気がつかない。

※ここに出てくる田舎とは人口が50万人に満たない、中心産業のない、東京まで片道5時間以上かかる地方都市のことを言う。

ブラックが嫌ならやめれば?

ブラックバイト掛け持ちしている人に一旦全ての仕事を辞めるほうがいいと言われるが、僕らは失業保険が出る立場でもない。バイトでも辞めれば収入は完全にゼロとなり、そこからの復活は極めて厳しい。というより無理である。少なくとも僕は約3年間就活したけど無理だった。というわけで僕たちは収入が止まることが恐ろしく怖いのだ。ブラックでも辞めることができないのだ。役所の窓口は誰も助けてはくれない。お年寄りや障害者を優先して、一度人生に失敗してしまって鬱病になって空白期間を作ってしまった人間はゴミムシ以下の扱いである。ハロワでも「リクナビ行けば?w」と言われる始末。

自営業してもコロナ乗り切れるほどの手腕もなく、補助金ももらえず、「(高学歴なら)自分でどうにかすれば?ww」である。学歴コンプあるやつに窓口対応させるな。

結局ブラックバイトを続けるしかない。

田舎の零細・中小企業経営者のブラック経営のうまさ

誰だってブラック企業はやめたい。だけど、田舎の中小企業経営者は、人を追い込んで使うことだけはうまい。感心するほどに生かさず殺さずがうまい。彼らはまさに現代の奴隷商であり、僕たちは奴隷である。

笑顔で対応するが、環境は劣悪で、現場の努力で売上を維持しなければならないし、「やりがい」を押し付けてくる。しかし気がつけば利益のほとんどは彼らが持っていってしまっている。

彼らは他人を使うことに罪悪感などは持っていない。田舎の経営者は従業員という他人の人生などどうでもいいのだ。従業員が擦り切れたら(形式上、心配するふりをして←これが非常にうまい)捨てるだけである。

ハローワークも(ブラック企業に対して)全然仕事しない

「今まで何やってきたんですか?」とリアルで言われたことがある。ハロワの窓口で。彼は50代半ばといったふうで、最新の iPhone Pro と Apple Watch をしていた。僕は本気で殴りたくなったがグッと堪えた。大人である。

ハロワは地元の職業斡旋というが、社会問題化してから何十年も地元のブラック企業放置している。斡旋だけしていては助長しているにすぎないのではないだろうか? どんな職業にも社会的責任があるのだ。ハロワにはブラック企業を撲滅する責任がある。労基署と協力して撲滅せねばならない。

現在のハロワにはブラック企業を撲滅しようという意思が全く感じられず、それどころか癒着の匂いもする。調べれば必ず何か出てきそうであるが、そんな時間も余裕もないし、僕が調べて公表したところで誰も相手にしないだろう。

僕たちも悪いのだ

しかしやはり僕たちブラック企業で働く人間も悪いのだ。ブラック企業に居座っているからである。下手したら僕たち労働者もブラック企業で働いている自覚がない。今一度、条件を競合他社と比較してみるべきである。

ただ競合他社と比較して時給がいいから移動なんてしたら、夜道で襲われるかもしれない。そのような感覚は田舎の人間の多くは理解できるのではないだろうか。例が古いが、雛見沢村のようである。それくらい田舎の経営者(一族)は影響力が強い。親族や手下がたくさんいるから、喫茶店でも下手なことはしゃべることができない。このブログも監視されているかもしれないが知るか。(田舎の経営者はマジで従業員の家の近くをパトロールしている。偶然では済まされないレベルで何度も自動車を見た。店で何を買ったのかも大まかに理解しているし、SNSチェックもしている。さすがにはてブはやっていない。いずれにせよ奴隷商の鏡である)

僕たちは地元から出て行かねばならない

僕たちが全て出ていって、ブラック企業にダメージを与えることが一番有効である。僕は時給千円以下で三人分くらいの仕事をしている。サービス残業迄つけている。給料は上がったが、それでも1日あたりの給与は同業他社の半分程度だと思う。詳しくは比較できない。

親の死に目に会えない可能性が高くなるが、ブラック企業に人生を損なわれていく姿を見せるくらいなら、死に目くらい我慢するべきなのかもしれない。

それなら思い切ってその地域から離れるべきである。仕事もなくなるが、一度全てを失って何かを始めた方がいいかもしれない。就職活動にしろ、自営業活動にしろ、ブラックに勤めながらしていては成功するものも成功しない。離れるべきである。

彼らブラック企業経営者は所詮地元の中でだけ権力を持っている猿山の猿にすぎない。遠く離れれば手出しすることはできない。

家族に影響はないと思うが、いざというときのために家族も引っ越せるような環境を用意しておくべきかもしれない。それほど田舎の環境は恐ろしいのだ。平和で牧歌的な地域は限られているし、もし見つけたとしてもそのうちブラック企業が生まれるかもしれない。不安要素はどこにでもあるが、ひとまずは出ていくべきなのだ。田舎に桃源郷はあるとは限らない。

以上、九州の片田舎からでした。